遡上高とは?津波の到達標高

家族を守りたい

「遡上高」ってどういう意味ですか?

防災防犯専門家

遡上高とは、津波が陸に上陸して最も高いところまで到達した標高のことだよ。

家族を守りたい

基準面ってなんですか?

防災防犯専門家

津波が襲来した時の海面の高さ(汀線)のことだよ。

遡上高とは。

防災や防犯で用いられる用語「遡上高」とは、津波が陸地に押し寄せ、最も高い地点に到達したときの海面からの高さを指します。これは、津波が海岸線に到達してから陸地を駆け上がり、一番高くなった場所からの垂直距離を表しています。基準面とは、津波襲来時に海面が到達した高さ(汀線)のことをいいます。

遡上高の定義

遡上高の定義

-遡上高の定義-

遡上高とは、津波の襲来時に海面が上昇して到達する最大標高のことです。通常、地上における海抜を基準として測定されます。遡上高は、津波の規模や地形、沿岸構造物によって異なります。大きな津波はより高い遡上高を記録することができ、峡湾や河口などの地形では遡上高が増幅されることがあります。また、堤防や防波堤などの沿岸構造物は、遡上高を減衰させるのに役立ちます。

基準面と汀線

基準面と汀線

-基準面と汀線-

津波の到达標高を把握するために、津波の高さを基準とする必要があります。この基準面は、通常は平均海面です。また、汀線とは、海水が最も高い潮時に到達する砂浜や海岸線の境界線を指します。津波の場合、汀線は津波の到達高度を示す重要な目印になります。

基準面を平均海面とし、汀線を津波の到達高度の目印とすることで、津波の到達標高が正確に測定できます。この情報をもとに、津波の危険区域を特定し、災害対応計画を作成することが可能になります。

遡上高の測定方法

遡上高の測定方法

-遡上高の測定方法-

遡上高は、津波が陸地に達して浸水した高さを表します。正確な遡上高を測定することは、将来の津波の襲来に対策を講じるために不可欠です。遡上高は、以下に示す方法で測定されます。

* -記録写真と目撃証言-津波が襲来した後の記録写真や目撃証言は、遡上高を推定する貴重な情報源となります。写真や証言から、浸水した建物や構造物、高水位標などの目印を使用します。
* -津波波形観測計-沿岸部に設置された津波波形観測計は、津波の波高や到達時刻を記録します。このデータは、遡上高を計算するために使用されます。
* -物理的証拠-津波は陸地に痕跡を残すことがあります。たとえば、津波によって運ばれた漂着物や堆積物が遡上高を推定するための手がかりとなる場合があります。
* -シミュレーションモデリング-コンピューターシミュレーションモデルを使用して、特定のシナリオにおける遡上高を予測することもできます。これらのモデルは、過去の津波データや津波の物理学に基づいています。

遡上高が大きい要因

遡上高が大きい要因

-遡上高が大きい要因-

遡上高とは、津波によって陸地に浸水した高さのことです。その高さが大きくなる要因としては、次のようなものが挙げられます。

* –震源の深さ– 震源が深いほど、津波が到達するまでにエネルギーが失われます。一方、浅い震源では、エネルギーがより多く陸地に伝わるため、遡上高が大きくなります。
* –断層の規模– 断層が大きいほど、海水が大きく移動し、高い津波が発生します。
* –海底地形– 海底が急峻な地形になっていると、津波がエネルギーを蓄えて勢いを増すことがあります。浅瀬や湾などでは、津波が集中して遡上高が大きくなる場合もあります。
* –海岸線の形状– 湾や入り江のある海岸線では、津波が集中して押し寄せ、遡上高が上昇します。また、海岸線が緩やかな傾斜になっていると、津波が陸地に深く入り込みやすくなります。
* –地盤沈下– 地盤が沈降していると、陸地の標高が低くなり、同じ津波でも遡上高が高くなる可能性があります。

遡上高がもたらす被害

遡上高がもたらす被害

-遡上高がもたらす被害-

遡上高は、津波が沿岸に到達したときの標高を表す値です。この数値は、津波によって引き起こされる被害の大きさに大きく影響を与えます。

遡上高が高いほど、津波はより多くの建造物やインフラを破壊し、より多くの犠牲者を出す可能性があります。たとえば、2011年の東北地方太平洋沖地震では、遡上高が最大40メートルに達し、沿岸地域に壊滅的な被害をもたらしました。

遡上高は、津波の規模、沿岸地形、海底地形など、さまざまな要因によって決まります。そのため、同じ津波でも、場所によって遡上高が異なる場合があります。沿岸地域では、高台に住んだり、津波避難ルートを事前に確認しておくことで、遡上高による被害を軽減することができます。