異常震域とは?仕組みや発生原因を分かりやすく解説

家族を守りたい

異常震域とは何ですか?

防災防犯専門家

地震で、震源地から同じ距離にある他の場所よりも震度が著しく高くなる地域のことです。

家族を守りたい

なぜ、そのような地域ができるのですか?

防災防犯専門家

地盤の特性や断層構造など、地盤の揺れやすさが影響していると考えられています。

異常震域とは。

「異常震域」とは、地震の規模や震源距離(震源からの距離)に対して、顕著に震度が高くなる特定の地域のことです。通常、地震発生時には震央を中心に同心円状に震度が観測されますが、異常震域では同じ震源距離でも震度がより大きくなります。

異常震域の仕組み

異常震域の仕組み

異常震域の仕組みとは、通常とは異なる震度分布や震源域を示す地震現象です。大地震の発生時に、地表の一部が極めて大きく揺れる、または地震の震源が地表から浅い場所で発生しているように観測される状況を指します。この現象は、地震の際に地下で発生する断層の滑りや複雑な地盤構造の影響によって引き起こされます。

異常震域が発生する要因

異常震域が発生する要因

-異常震域が発生する要因-

異常震域が発生する要因はさまざまで、主に以下の3つが挙げられます。

* -地質構造-地層の断層や褶曲によって地盤が弱くなると、地震波が屈折・反射して異常な増幅を引き起こすことがあります。
* -地表面の状態-柔らかい土壌や埋め立て地では、地震波が強く揺さぶられる傾向があります。また、周囲の高層ビルや建物が地震波を遮ったり反射したりして、特定の地域にエネルギーを集中させる場合があります。
* -地下水位-地下水位が高いと地盤が緩んで地震波の増幅につながり、異常震域が発生しやすくなります。

異常震域がもたらす影響

異常震域がもたらす影響

異常震域がもたらす影響として、地震に対する建物の損傷や倒壊が挙げられます。地震の揺れは通常、震源周辺を円形に広がりますが、異常震域ではその円形から大きく外れた地点で強い揺れが発生します。これは、地盤の性質によって地震のエネルギーが集中したり増幅したりすることで起こります。そのため、異常震域内の建物は、震源から離れていても震源に近い地域と同じような強い揺れにさらされる可能性があり、その結果、大きな被害を受ける可能性が高くなります。また、異常震域は地盤の液状化を引き起こす可能性もあります。液状化とは、地震の揺れによって地盤が柔らかく水を含んだ状態になる現象で、建物が沈んだり傾いたりするなどの被害が発生します。

異常震域の対策

異常震域の対策

異常震域の対策

異常震域において地震が起きた場合、通常の地震と同様に対策をとることが重要です。しかし、異常震域では震度が大きくなりやすい傾向があるため、より慎重な対応が必要です。

まずは、揺れを感じたら机の下など頑丈な物体の下に潜り込み頭や体を保護します。その後、揺れが収まるまでその場に留まり状況を確認してから行動に移りましょう。

また、異常震域では余震が発生する可能性も高いです。そのため、しばらくは屋外での活動は控え安全な屋内にとどまることが推奨されます。さらに、飲料水や非常食などの備蓄を確保しておくことも大切です。

異常震域の観測例

異常震域の観測例

異常震域の観測例

異常震域は、各地で発生した地震で確認されています。例えば、2011年東北地方太平洋沖地震では、津波が到達する前に震度6弱以上の強い揺れが観測されました。また、2016年熊本地震では、震源から離れた熊本市で震度7を観測し、甚大な被害をもたらしました。さらに、2018年北海道胆振東部地震では、震源から約400km離れた札幌市で震度5弱の揺れが発生しました。これらの事例は、異常震域の遠方まで到達する揺れの強さを物語っています。