防災・防犯の用語「固有地震」とは?

家族を守りたい

「固有地震」の用語は、どういう意味ですか?

防災防犯専門家

「固有地震」とは、同じ震源域で同一のすべり量分布で繰り返し発生する地震群のことです。

家族を守りたい

繰り返し発生するというと、時間的な間隔も一定ですか?

防災防犯専門家

日本では、再来間隔にも再現性がある地震群も含めて「固有地震」と呼んでいます。

固有地震とは。

「固有地震」は、同じ震源域で、同じ断層のすべり量で繰り返し起こる地震のグループです。日本国内では、これらの地震が一定の間隔と規模で周期的に発生するという特徴があります。もともと「固有地震」は、断層のすべり量に再現性がある地震群を指していましたが、日本では、さらに再発の間隔にも再現性がある地震群もこの概念に含まれています。つまり、固有地震は、同じ震源域で、ほぼ同じ間隔と規模で、繰り返し発生する地震のグループを指します。

固有地震とは

固有地震とは

固有地震とは、特定の建物の固有周期に共鳴するような周波数の地震波によって発生する地震現象を指します。固有周期とは、建物が外部からの力を受けずに自由振動するときに最も振れ幅の大きくなる周期のことです。地震波の周波数が建物の固有周期に近い場合、建物の揺れが共鳴的に増幅され、大きな被害をもたらす可能性があります。

固有地震の特徴

固有地震の特徴

固有地震の特徴は、①通常は震度6弱以下と比較的弱い地震であること、②特定の地域に発生しやすい特定の震源を持ち、繰り返して発生すること、③地震の規模(マグニチュード)が一定であること、の3点が挙げられます。また、固有地震は断層の小さなずれによって発生します。

固有地震の発生メカニズム

固有地震の発生メカニズム

-固有地震の発生メカニズム-

固有地震は、断層のずれや火山活動とは無関係に発生する地震です。地下の岩盤が圧縮や収縮によって変形することで、岩盤にたまった歪みが解放されて地震が発生します。

固有地震は、断層運動による地震と異なり、震源の規模や発生場所は一定しません。特に活断層のない地域でも発生することがあります。また、規模も小さめで、震度2~4程度のものが多いとされています。

固有地震の地震防災における意義

固有地震の地震防災における意義

固有地震は地震防災対策において重要な意義を持っています。固有地震は、特定の建築物または構造物固有の振動数で発生する地震であり、これらの構造物の共振を引き起こし、重大な損傷や崩壊につながる可能性があります。固有地震は、その構造物の固有振動数とほぼ同じ周波数で起こる地震により発生します。特に、高層ビルや橋などの長周期建築物はこの種の地震に脆弱です。したがって、構造物の固有地震を適切に特定・評価し、建物設計や補強策に組み込むことが、災害時にその安全性を確保するために不可欠です。

固有地震への備え

固有地震への備え

固有地震への備え

固有地震の発生は防ぐことができませんが、その影響を最小限に抑えるための備えを講じることができます。まず、自分の住んでいる地域が固有地震の発生地域かどうかを確認しましょう。固有地震が発生する可能性が高い地域に住んでいる場合は、家具を固定したり、避難経路を確保したりするなどの対策が必要です。また、地震が発生したときに備えて、非常用持ち出し袋を用意しておきましょう。この持ち出し袋には、水、食料、救急箱、懐中電灯など、最低限必要なものが含まれていなければなりません。さらに、家族や友人と避難場所を決めておくと、地震発生時に混乱を避けられます。