相模トラフとは？防災・防犯に役立つ用語解説
家族を守りたい
先生の説明だと、相模トラフは日本海溝から相模湾までつながる、長いお皿みたいな形をした海の形で、フィリピン海プレートが衝突している境界なんですよね。
防災防犯専門家
その通りだよ。フィリピン海プレートが北東方向に動いて、ユーラシアプレートの下に沈み込んでいるんだ。
家族を守りたい
それで、この衝突が地震や津波の原因になるんですか？
防災防犯専門家
そうだね。フィリピン海プレートが沈み込むと、その境界付近でひずみが溜まって、地震が発生するんだ。また、大きな地震が発生すると、海底の地盤が大きく変動して津波を引き起こす可能性がある。
相模トラフとは。
「相模トラフ」という言葉は、防災や防犯の分野でよく使われます。これは、日本海溝から相模湾に至る、長さ約250km、深さ約1000mの溝状の海盆です。
相模トラフは、フィリピン海プレートの北東端に位置しており、ユーラシアプレートと斜めに衝突しています。この境界線は、日本海溝、伊豆・小笠原海溝とともに、房総半島南東沖の三重会合点で交わっています。相模トラフは、相模湾から伊豆大島と房総半島の間を通り、房総半島南東沖でこの3つの海溝が合流しています。
相模トラフの定義と位置
相模トラフとは、日本の本州と伊豆半島の沖合に位置する巨大な海底溝のことです。深さは最大6,000メートルにも及び、日本列島の東縁に沿った長さ約300キロメートルにわたり存在しています。このトラフは、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界に位置しており、プレートの沈み込みによって形成されています。
フィリピン海プレートの動きとプレート境界
相模トラフは、フィリピン海プレートと北米プレートが接するプレート境界に位置しています。フィリピン海プレートは、年間約4センチメートルの速度で北西方向に移動しており、北米プレートの下に沈み込んでいます。この沈み込み運動によって、プレート境界に歪みが蓄積され、これが相模トラフを形成しています。
相模トラフのプレート境界は、逆断層と呼ばれる断層で構成されています。逆断層とは、水平方向に圧縮力が加わって、上盤が下盤に対して上昇する断層です。相模トラフでは、フィリピン海プレートの上盤が北米プレートの下盤に対して上昇しており、この運動によって地震が発生します。
相模トラフの地震と津波発生メカニズム
相模トラフの地震と津波発生メカニズム
相模トラフは、フィリピン海プレートが太平洋プレートの下に沈み込むプレート境界が形成する海溝です。この沈み込み帯で起こる地震が相模トラフ地震と呼ばれています。相模トラフ地震が発生すると、海底の隆起によって津波が発生します。この津波は、海溝から沿岸部に向かって広がり、大規模な被害をもたらす可能性があります。
相模トラフ地震への備え
相模トラフ地震への備え
相模トラフ地震は、相模湾の海底にある相模トラフで発生する地震で、首都圏への大きな被害が懸念されています。この地震に備えるために、以下の対策が重要です。
まず、ハザードマップで自宅や勤務地の危険度を確認し、避難場所や避難経路を把握しましょう。地震発生時には、揺れが収まるまで机の下や頑丈な家具のそばに隠れましょう。また、火災への備えとして、消火器や避難用のロープを準備しておきましょう。
さらに、地震発生後のライフラインの確保のために、食料や水、救急箱などの非常持ち出し品を準備しておきましょう。また、家族や職場との連絡手段を確保し、災害発生時の集合場所を決めておきましょう。
津波への備えも重要です。地震発生時には、すぐに高台や津波避難ビルに避難しましょう。また、津波注意報や津波警報が発令されたら、たとえ揺れが収まっていても危険ですので、速やかに避難してください。
防災・防犯における相模トラフの重要性
相模トラフは、防災・防犯の観点から極めて重要な構造です。関東地方の沖合に位置するこのトラフは、巨大地震を引き起こす可能性のある活断層が複数存在しています。
東日本大震災では、相模トラフを震源とするマグニチュード9.0の地震が発生し、甚大な被害をもたらしました。この地震は、相模トラフが持つ地震発生の危険性と、そこに備える必要性を改めて認識させました。
相模トラフ沿岸地域には、東京や横浜などの大都市が集中しています。もし相模トラフで再び巨大地震が発生すれば、甚大な人的・物的被害が発生する恐れがあります。そのため、防災・防犯対策を講じることは、地域住民の安全を守るために不可欠です。
