黄熱病：アフリカと南米で猛威を振るう感染症
家族を守りたい
『黄熱』について教えてください。
防災防犯専門家
『黄熱』は、アフリカや南米にみられるウイルス疾患です。ネッタイシマカによって媒介されます。
家族を守りたい
黄熱の特徴は何ですか？
防災防犯専門家
黄熱は、肝臓や腎臓の機能不全を引き起こし、死亡率が高いことで知られています。ただし、予防接種が有効です。
黄熱とは。
黄熱病とは、アフリカや南米で流行する、強い感染力と高い致死率を伴うウイルス感染症です。ネッタイシマカという蚊によって媒介され、歴史上では野口英世博士が研究中に感染し亡くなったことで知られています。肝臓や腎臓の機能不全を引き起こして死亡することが多いとされています。予防接種が有効で、流行地域への渡航際には注意が必要な疾患です。
黄熱病とは
黄熱病とは、モスキートに媒介されるウイルス感染症です。黄熱病ウイルスは、フラビウイルス属に属し、デング熱やジカ熱などの他の蚊媒介性ウイルスとも関連しています。このウイルスに感染すると、発熱、筋肉痛、頭痛、嘔吐など、インフルエンザに似た症状が出ることがあります。重症化すると、肝臓や腎臓が損傷を受け、黄疸や出血を引き起こし、致命的な場合があります。
症状と合併症
黄熱病の症状は通常、感染後3～6日で現れます。一般的な症状としては、発熱、頭痛、筋肉痛、倦怠感、吐き気、嘔吐などが挙げられます。これらの症状は2～3日間続き、その後は一時的に回復します。
しかし、一部の患者では、この回復期後に再び症状が悪化して、より深刻な合併症を引き起こします。この重症黄熱病では、肝臓や腎臓の機能障害、出血傾向、脳炎などが起こり、致命的となる可能性があります。重症黄熱病の死亡率は約20～50％と報告されています。
原因と感染経路
黄熱病は、アフリカと南米で猛威を振るう感染症です。この病気は、フラビウイルスの一種である黄熱ウイルスによって引き起こされます。ウイルスは、感染した蚊、主にネッタイシマカによって人に伝染します。蚊が感染した人の血液を吸い、ウイルスを摂取すると、約10日後に蚊自体にもウイルスが感染します。感染した蚊は、その後、健康な人を刺し、ウイルスを伝えます。
予防と対策
予防と対策黄熱病感染を予防するためには、ワクチン接種が最善の手段です。ワクチンは安全かつ効果的で、長期間にわたる保護を提供します。推奨される一回のワクチン接種で、大部分の人は生涯にわたり保護されます。旅行者が感染地域を訪れる前にワクチン接種を済ませておくことが不可欠です。
ワクチン接種に加えて、予防策として蚊に刺されるのを避けることも重要です。蚊よけスプレーの使用、暗い色の衣類の着用、蚊帳の使用など、蚊に刺されないための対策を講じましょう。感染地域で病気の症状が出た場合は、医療機関に直ちに相談することが不可欠です。早期発見と治療が、重篤な合併症を防ぐために不可欠です。
野口英世と黄熱病
野口英世と黄熱病
黄熱病の研究において、日本人の科学者である野口英世は重要な役割を果たしました。野口は1918年にアメリカに移住し、ロックフェラー医学研究所で研究に従事しました。当時、黄熱病は西アフリカと南米の広範な地域で猛威を振るっており、多くの人々が命を落としていました。
野口は黄熱病を引き起こすウイルスを分離し、培養に成功しました。この画期的な発見により、黄熱病の診断と予防に大きな進展がありました。さらに、野口は黄熱病に対するワクチンの開発にも貢献しました。彼の研究は黄熱病の撲滅に大きく寄与し、世界中の多くの人々の命を救いました。
