原子力発電とは?仕組みや種類を解説

原子力発電とは?仕組みや種類を解説

家族を守りたい

防災・防犯の用語『原子力発電』について教えてください。

防災防犯専門家

原子力発電とは、原子炉で発生する熱を用いた発電のことです。原子炉内でウランやプルトニウムなどの核燃料を核分裂させて熱エネルギーを発生させ、タービン発電機を運転しています。

家族を守りたい

なるほど。原子炉にはどんな種類があるのですか?

防災防犯専門家

最も一般的なのは軽水炉ですが、そのほかにも重水減速・軽水冷却炉や黒鉛減速・ガス冷却炉などがあります。

原子力発電とは。

防災・防犯の用語「原子力発電」とは、原子炉で発生した熱エネルギーを利用して発電する仕組みのことです。

原子力発電では、原子炉内でウランなどの核分裂性物質に核反応を起こさせます。この反応で発生する熱エネルギーを水に伝え、蒸気を発生させます。この蒸気をタービンに噴射することでタービン発電機が回転し、発電が行われます。

原子炉のタイプには、最も一般的な「軽水炉」をはじめ、「重水減速・軽水冷却炉」や「黒鉛減速・ガス冷却炉」などがあります。

原子力発電の仕組み

原子力発電の仕組み

原子力発電の仕組みは、ウランなどの原子核のエネルギーを利用して電力を発生させます。

原子核を分割する「核分裂」によって、膨大なエネルギーが放出されます。このエネルギーが、蒸気を発生させる「冷却材」を加熱します。発生した蒸気はタービンを回転させ、タービンの回転が発電機を動かし、電力を発生します。

一般的な原子炉では、以下のプロセスが行われます。

1. 原子核が核分裂して、エネルギーが放出される。
2. 放出されたエネルギーが冷却材を熱する。
3. 加熱された冷却材がタービンを回転させる。
4. タービンの回転が発電機を動かし、電力を発生する。

原子炉のタイプ

原子炉のタイプ

原子炉には、核分裂反応を利用したさまざまなタイプがあります。最も一般的なのは軽水炉で、普通の水を冷却材と減速材として使用します。他にも、重水炉は重水を冷却材と減速材に用い、高速炉は中性子を減速せずに核分裂反応を起こす特徴があります。ガス冷却炉は、ヘリウムや二酸化炭素を冷却材に使用し、液体金属冷却炉は、ナトリウムなどの液体金属を冷却材として用いています。それぞれの原子炉のタイプには、メリットとデメリットがあり、安全性、効率性、経済性などの要素を考慮して選択されます。

軽水炉の特徴

軽水炉の特徴

軽水炉は原子力発電で使用される炉型の1つで、冷却材と減速材に常温常圧の軽水(普通の水)を使用しています。軽水は原子炉内の核分裂反応によって発生する中性子を効率的に減速させることができます。軽水炉は広く採用されており、世界中の原子力発電所の約70%を占めています。

重水減速・軽水冷却炉とは?

重水減速・軽水冷却炉とは?

-重水減速・軽水冷却炉とは?-

重水減速炉の一種で、重水を減速材として、軽水を冷却材として使用するのが重水減速・軽水冷却炉(PHWR)です。

重水は水の同位体で、軽水(通常の水分)よりも水素原子の数が1つ多いです。このため、中性子をより効果的に減速させることができ、原子炉内で効率的に核分裂反応を起こすことができます。冷却材には軽水が使用され、原子炉内の核燃料を冷却します。

PHWRはカナダを中心に世界中で広く採用されており、安全性と信頼性で知られています。また、軽水炉に比べて燃料サイクルが効率的で、核廃棄物の問題を軽減できる特徴があります。

黒鉛減速・ガス冷却炉の仕組み

黒鉛減速・ガス冷却炉の仕組み

黒鉛減速・ガス冷却炉の仕組み

黒鉛減速・ガス冷却炉は、燃料棒を黒鉛ブロックで覆い、CO2ガスで冷却する原子炉です。一般的な核分裂反応を起こすウラン燃料のほか、プルトニウムやトリウム燃料も使用できます。

黒鉛が減速材として機能し、高速の中性子を低速にして核分裂反応を制御します。CO2ガスは冷却材であり、燃料棒から発生した熱を回収します。この熱は蒸気を発生させ、タービンを回して発電機を駆動します。

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