その他

意外と知らない「指定地方行政機関」とは？

「指定地方行政機関」の定義

「指定地方行政機関」とは、地方公共団体から特定事務の処理を委任された独立行政法人や特殊法人、民間企業などの機関を指します。地方公共団体は、法令に基づき、事務の全部又は一部を「指定地方行政機関」に委任することができます。

「指定地方行政機関」は、地方公共団体からの委任に基づき、地方公共団体の事務の一部を執行しますが、地方公共団体の機関ではありません。そのため、地方自治法の適用を受けず、地方公共団体の直接の管理や監督の外に置かれています。

「指定行政機関」との関係

「指定地方行政機関」と「指定行政機関」は、どちらも国が行う事務の一部を委任された機関です。しかし、その関係性には違いがあります。

「指定地方行政機関」は、地方公共団体が国の事務を処理するために設置する機関ですが、「指定行政機関」は、国が特定の юриди的または経済的性質を持つ事業を行うために設置する独立行政法人のことです。

そのため、「指定地方行政機関」は地方公共団体の一種であり、地方自治の原則の下で運営されますが、「指定行政機関」は国と独立した法人であり、国の監督の下で運営されています。

防災・防犯における役割

防災・防犯における役割

指定地方行政機関は、防災や防犯の分野でも重要な役割を担っています。災害発生時には、災害対策本部を設置し、被災者の救助や避難所運営などの対応を行います。また、防災訓練の実施や防災マップの作成など、災害に対する備えや減災対策にも努めています。

さらに、防犯の分野では、地域住民と連携した防犯パトロールや防犯カメラの設置など、犯罪の防止に貢献しています。地域住民とのコミュニケーションを深め、犯罪に関する情報を収集・共有することで、安全で安心なまちづくりに寄与しています。

指定の要件

この指定地方行政機関となるためには、一定の要件を満たす必要があります。まず、地方自治法に基づいて設置された特別地方公共団体であることが必要です。また、自治体の権限の一部を委任され、国の機関としての権限を行使できなければなりません。加えて、一定規模の事務や財源を有し、業務を適切に遂行できる体制が整っていることも求められます。これらの要件を満たし、国から指定を受けたものが指定地方行政機関となります。

全国の指定地方行政機関一覧

-全国の指定地方行政機関一覧-

指定地方行政機関とは、一定の地域における特定の事務を行うために、法律に基づき国から指定された地方自治体のことです。以下に、全国の指定地方行政機関の一覧を示します。

* 秋田県湯沢市（森林総合研究所秋田支所）
* 愛知県小牧市（航空自衛隊小牧基地）
* 岡山県美作市（林野庁岡山整備局美作森林管理署）
* 北海道長沼町（国営滝野すずらん丘陵公園）
* 埼玉県川口市（国土交通省川口国道事務所）
* 高知県須崎市（高知県立海洋堂）
* 鳥取県米子市（鳥取県西部総合事務所）
* 長崎県壱岐市（対馬海流研究所壱岐研究センター）
* 宮城県栗原市（国立環境研究所北方生態圏研究センター）
* 山梨県北杜市（国立天文台野辺山宇宙電波観測所）

指定公共機関とは？知っておきたい防災・防犯の用語

指定公共機関の役割

指定公共機関には、災害時に重要な役割が求められています。災害対策の拠点となり、避難所を開設したり、救護活動を行ったりするなど、地域住民の安全確保に努めます。また、防災情報の収集・発信や、災害時の交通規制などのきめ細かな対応も行います。指定公共機関は、地域における防災・防犯の中核的存在として、日頃から防災訓練を実施し、災害への備えを図っているのです。

指定される法人の要件

指定される法人的要件

指定公共機関となるには、次の要件を満たす法人である必要があります。

* 特定の社会的使命を果たすこと社会基盤を支え、公益の増進に貢献する事業を行っていること。
* 継続的な事業活動を行っていること安定した事業基盤を有し、災害発生時にも業務を継続できる体制が整っていること。
* 社会的影響力があること広範な利用者や関係者を抱え、社会生活に大きな影響を与える事業を行っていること。
* 地域住民との連携が良好であること災害発生時に地域住民と協力して防災・防犯活動を行える関係が築かれていること。

指定解除の基準

指定解除の基準

災害発生時に公共交通機関の利用者を安全に避難させるために、国が指定した公共機関です。指定公共機関には、鉄道、バス、船舶、航空機などが含まれます。

指定解除の基準として、以下の事項が定められています。

* -災害発生時の運行状況- 災害発生時に安全かつ円滑に運行できること
* -避難機能- 災害時に利用者が安全に避難できる設備や体制を有すること
* -災害時における対応体制- 災害発生時に適切な対応がとれる体制を有すること

これらの基準を満たさなくなった場合、国は指定を解除できます。指定解除されると、公共機関は災害時の優先運行や避難所の利用などの指定公共機関としての機能を失います。

指定公共機関の備え

指定公共機関は、災害などの緊急時には、その施設や備蓄を住民に開放し、支援を行う機関を指します。そのため、備えが万全である必要があります。一般向けには、食料や水、医薬品などの備蓄、非常用発電機や照明器具の確保といった備えが義務付けられています。また、救護活動や避難誘導に必要な資機材も備えています。さらに、職員に対する防災訓練や初期消火訓練を定期的に実施し、対応能力の向上を図っています。こうした備えにより、災害時に住民の命と安全を守るために機能しています。

災害発生時の活動

災害発生時の活動

指定公共機関は、災害時に防災や復旧活動を担う重要な機関です。指定公共機関には、自衛隊、警察、消防、電力会社、ガス会社、通信事業者などが含まれます。これらの機関は災害発生時、連携して活動を行い、被害の拡大防止や迅速な復旧に努めます。

指定公共機関の主な活動内容は、以下のとおりです。

* 救助・救出活動被災者や負傷者の救助・救出
* 避難誘導被災者の避難場所への誘導
* 災害情報収集・伝達災害状況の把握と情報の伝達
* ライフラインの復旧電気・ガス・水道の復旧
* 被害状況調査被害状況の把握と報告
* 生活支援活動被災者への食料や水などの提供
* 応急修理道路や橋の応急修理

指定公共機関は、災害発生時に連携して迅速かつ効果的に活動し、被災者の安全と安堵を守り、社会の機能を維持することに貢献しています。