クラッシュ症候群とは?その症状と予防策

クラッシュ症候群とは?その症状と予防策

家族を守りたい

「クラッシュ症候群」について教えてください。

防災防犯専門家

クラッシュ症候群は、建物の倒壊などで四肢が長時間圧迫された後に起こる全身障害のことです。

家族を守りたい

圧迫から解放された後に起こるのですか?

防災防犯専門家

そうです。圧迫された筋肉細胞が壊死し、その細胞内の成分が血液中に放出されることで、高カリウム血症や急性腎不全などを引き起こします。

クラッシュ症候群とは。

-クラッシュ症候群-

地震などの災害で建屋が倒壊して体が長時間圧迫を受けると起こる障害です。圧迫が解放されると、壊死した筋肉細胞から細胞内の物質が大量に流れ出します。このため、高カリウム血症、急性腎不全、心不全などの全身症状が現れます。

挫滅症候群やクラッシュシンドロームとも呼ばれます。救出直後は意識、呼吸、脈拍が正常なこともあり、見逃される可能性があります。

クラッシュ症候群とは

クラッシュ症候群とは

クラッシュ症候群は、筋肉組織が圧迫されて血液が遮断される状態です。一般的に、障害物(通常は瓦礫)の下敷きになることで発生します。時間が経つと、圧迫された筋肉組織は損傷し始め、ミオグロビンと呼ばれるタンパク質を血液中に放出します。ミオグロビンは腎臓にダメージを与え、重篤な場合、腎不全につながる可能性があります。

クラッシュ症候群の原因

クラッシュ症候群の原因

クラッシュ症候群の原因は主に、筋肉や組織が長時間圧迫され、血流が遮断されることによって発生します。この状況は次の場合に起こります。

* 建物などの崩壊により、重たい瓦礫の下に長時間閉じ込められる
* 地震や嵐で圧搾される
* 長時間の労働や運動で筋肉に過度の負荷をかける
* 狭いスペースに長時間拘束される

筋肉が圧迫されると、筋肉組織が損傷し、タンパク質やカリウムなどの細胞成分が血液中に放出されます。この放出された成分が腎臓に到達すると、腎機能の障害を引き起こす可能性があります。さらに、圧迫された筋肉組織から発生した毒素が全身に広がり、臓器不全や最悪の場合、死に至る可能性があります。

クラッシュ症候群の症状

クラッシュ症候群の症状

クラッシュ症候群の症状は、主に以下の通りです。

* 筋肉の痛みと圧痛圧迫された筋肉が損傷すると、痛みと圧痛が生じます。
* 腫れ圧迫により血流が遮断されると、組織に液体が蓄積し、腫れが起こります。
* 神経麻痺圧迫が神経にまで及ぶと、神経麻痺が生じ、しびれや感覚消失、場合によっては運動障害につながります。
* 腎不全圧迫された筋肉から放出されたミオグロビンというタンパク質が腎臓に蓄積し、腎不全に至る場合があります。
* ショック大量の血液が筋肉組織に閉じ込められて循環量減少が起こり、ショック状態に陥る可能性があります。

クラッシュ症候群の予防策

クラッシュ症候群の予防策

クラッシュ症候群の予防策として以下が推奨されています。災害時にはできる限り圧迫から身を守り、救助が来るまでその状態を保ちましょう。重たい物やがれきからできる限り離れ、身体をできるだけ高い位置に上げて、圧力がかからないようにしてください。また、閉じ込められている場合は、助けを呼ぶために定期的に叫んだり、音を立てたりすることも有効です。その他、脱水症状を防ぐために、水分を十分に摂取することも重要です。

クラッシュ症候群の治療

クラッシュ症候群の治療

-クラッシュ症候群の治療-

クラッシュ症候群の治療は、症例の重症度に依存します。軽症の場合、安静、水分補給、および痛み止めが処方されます。より重症の場合、外科的処置が必要となる場合があります。この処置では、損傷した筋肉組織を取り除き、血流を改善します。透析も、腎機能障害を管理するために必要な場合があります。

重症のクラッシュ症候群では、適切かつ迅速な治療が不可欠です。治療が遅れると、腎不全、心不全、さらには死亡に至る可能性があります。そのため、クラッシュ症候群の兆候が見られたら、すぐに医療機関を受診することが重要です。

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