津波の発生源「波源域」とその特徴

津波の発生源「波源域」とその特徴

家族を守りたい

「波源域」という用語について詳しく教えてください。

防災防犯専門家

波源域とは、津波が発生した海底で地殻変動が起こった範囲のことです。

家族を守りたい

波源域の推定方法を教えてください。

防災防犯専門家

逆伝播図や震源断層の形状から推定できます。大規模な津波では、長径が100km程度になる場合もあります。

波源域とは。

防災や防犯で使われる用語「波源域」について説明しましょう。

波源域とは、津波が発生するもととなった地域、つまり海底で地殻変動があった範囲のことです。この範囲は、津波が伝わる向きを示す「逆伝播図」などから推定でき、通常は、余震が発生する領域とほぼ一致します。

波源域は、多くの場合、震源断層の形を反映しています。楕円形で表されることが多く、大規模な津波では、その長径は約100km(場合によっては数百km)にもなります。

波源域とは何か

波源域とは何か

「波源域とは何か」

波源域とは、津波の発生に寄与する地震や地すべりなどの変動が起きた海域のことです。規模の大きい地震や地すべりが海中で発生すると、海底が変動し、膨大な量の海水が押し出されます。その結果、波源域を起点として巨大な波が半円状に広がっていきます。この波が岸に到達すると、未曾有の災害を引き起こしかねません。

波源域の推定方法

波源域の推定方法

-波源域の推定方法-

波源域の推定には、さまざまな方法が用いられます。一般的な方法の一つは、地震計による地震波の観測データを用いるものです。地震波は波源域から放射状に広がるため、地震計が捉えた地震波の到着時間と振幅を解析することで、波源域の位置や大きさを推定できます。

もう一つの方法は、遠隔場の津波波形データを用いるものです。波源域から発生した津波が海岸に到達すると、特徴的な波形を示します。この波形を解析することで、波源域の大きさと発生位置の推定が可能となります。

また、海底下地形のデータも波源域の推定に役立ちます。海底下地形の変化が津波の発生や伝播に影響を与えるため、海底下地形のデータを解析することで、波源域の推定精度を向上させることができます。

これらの方法を組み合わせて推定することで、より正確な波源域の情報が得られます。正確な波源域の情報は、津波の規模や到達時間を予測する上で不可欠であり、津波対策の策定や防災計画の策定に役立てられています。

震源断層と波源域の関係

震源断層と波源域の関係

-震源断層と波源域の関係-

津波は、地震の際に海底の断層が移動することで発生します。この断層を「震源断層」と呼びます。震源断層が移動すると、海水が変位して海面が盛り上がります。この海面の盛り上がりの中心部を「波源域」と呼びます。

波源域の大きさは、地震の規模や震源断層の形状によって異なります。一般的に、マグニチュードが大きい地震ほど大きな波源域が発生します。また、横ずれ断層よりも逆断層で発生した地震の方が、大きな波源域が発生する傾向があります。

波源域が大きいと、津波の波長も長くなり、遠くに届くようになります。そのため、大きな波源域が発生した場合には、広範囲に被害が及ぶ可能性があります。

波源域の形状と大きさ

波源域の形状と大きさ

波源域の形状と大きさ

波源域の形状は、地震断層のタイプによって異なります。逆断層では長方形に近い形になり、正断層ではそれよりも細長い形になる傾向があります。また、波源域の大きさは、地震の規模に比例します。大きな地震ほど波源域の範囲が広く、逆に小さな地震ほど波源域は狭くなります。

地震断層が海底に存在する場合、波源域は海底地形に影響を与えることがあります。例えば、海底の隆起や陥没が生じることがあります。また、波源域が浅い場所にある場合、海底の土砂が流動化し、大規模な地滑りが発生することもあります。

大規模津波における波源域の広がり

大規模津波における波源域の広がり

-大規模津波における波源域の広がり-

大規模津波が発生すると、波源域(地震や海底地すべりによって発生する津波の発生源)は非常に広範囲に広がる場合があります。これは、大規模な地震や海底地すべりが、広大な海底変動を引き起こすためです。こうした変動は、海底全体に渡り、津波の波面が生成されます。

波源域の広さは、地震の規模や海底地すべりの崩壊量によって異なります。小規模な地震や海底地すべりで発生する津波の波源域は、数十キロメートル程度ですが、大規模な地震や海底地すべりでは、数百キロメートルにも及ぶ可能性があります。

例えば、2011年の東北地方太平洋沖地震では、波源域は長さ800キロメートル、幅200キロメートルに達し、史上最大の津波の発生源のひとつとなりました。こうした大規模津波は、遠隔地にも甚大な被害をもたらす可能性があり、津波への備えや対策を講じる上で、波源域の規模と範囲を理解することが不可欠です。

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