業務上過失致死傷とは？
家族を守りたい
業務上過失致死傷って何ですか？
防災防犯専門家
業務上で必要な注意を怠って、人を死亡させたりケガをさせたりすることだよ。運転中に起こることが多いんだ。
家族を守りたい
「自動車運転過失致死傷罪」に変わって、何が変わったんですか？
防災防犯専門家
刑が重くなったんだよ。最高刑が5年から7年に引き上げられたんだ。営業運転だけではなく、通勤や買い物など、全ての運転が対象になったのもポイントだよ。
業務上過失致死傷とは。
-業務上過失致死傷罪-
この用語は、業務に関連して必要な注意を怠り、人を死亡させたりけがをさせたりすることを意味します。特に、自動車運転中に事故を起こして人を死傷させた場合に用いられます。
以前は、自動車運転者が過失で交通事故を起こして人を死傷させた場合、「業務上過失致死傷罪」として扱われていました。しかし、2007年6月12日に刑法が改正され、「自動車運転過失致死傷罪」が新設されました。
「自動車運転過失致死傷罪」は「業務上過失致死傷罪」よりも刑が重く、最高刑が懲役5年から懲役7年に強化されました。ここでいう「自動車運転」は、業務上の運転だけでなく、通勤、買い物、飲食、レジャーなど、すべての運転を指します。また、「自動車」には、オートバイや原付バイクなどの二輪車も含まれます。
定義
業務上過失致死傷とは、業務上における過失によって他人の死亡または負傷を発生させてしまう犯罪です。業務上とは、職務を行っている間のことです。したがって、業務とは無関係な個人の行為や業務中に私的な用事をしていた場合は、業務上過失致死傷には当たらない可能性があります。業務上過失致死傷の成立には、業務上の行為に過失があったこと、それが死亡または負傷の原因となったこと、さらにその行為が違法であることの3つの要件が必要です。
自動車運転過失致死傷罪への改定
自動車運転過失致死傷罪への改定
業務上過失致死傷罪は、業務上必要な注意を怠り、人を死亡させたり負傷させたりした場合に適用される罪ですが、2009年に自動車運転による過失致死傷に関して、より厳格な罪である自動車運転過失致死傷罪が新設されました。
自動車運転過失致死傷罪は、業務上過失致死傷罪よりも刑罰が重く、最高で禁錮5年、過失運転致死罪では業務上過失致死傷罪と同じ最高5年、過失運転致傷罪では最高3年の刑期が定められています。また、免許停止や取消、罰金刑が科せられる場合もあります。
適用される運転
-適用される運転-
業務上過失致死傷罪は、業務上の運転中に過失行為によって他人を死傷させる場合に適用されます。ここで「業務」とは、加害者が職務として行っている行為を指します。また、「運転」とは、車両や船舶などの交通手段を操作することを意味します。したがって、業務として運転に従事しているときに発生した交通事故で、過失によって他人に死傷を負わせると、業務上過失致死傷罪が成立します。
含まれる車両
業務上過失致死傷の対象となるのは、-自動車やオートバイなどの一般車両だけでなく-、業務用車両も含まれます。業務用車両とは、事業のために使用される車両であり、例えば運送業者のトラックや建設会社の重機などがあります。また、自転車や手押し車も、業務の一部として使用されている場合には含まれます。
最高刑の強化
近年、業務上過失致死傷罪の最高刑が強化されました。以前は禁錮5年以下または罰金100万円以下でしたが、現在は禁錮7年以下または罰金100万円以下に引き上げられています。この強化の背景には、業務過失による重大な事故の増加や、被害者の遺族からのより重い処罰を求める声が高まったことがあります。
改正により、鉄道や自動車などの交通機関の運転手や、建設現場の作業員など、業務上過失により人の死傷を引き起こした場合の刑罰が厳罰化されました。これにより、企業や事業者は安全管理の徹底が求められ、業務上過失による事故の抑止につながることが期待されています。